京極夏彦原作のミステリー。
時代が半世紀ほどで、少しレトロな雰囲気の薄暗さと、
スリラーのようで実はミステリー。
現実では絶対にありえないはずの事が、確かに現実の理由によって起こる。
そんなところが物凄く面白くて、最近になって嵌りました(笑)
だからはっきりにわかファンとして行ってきました、映画。
小説の方もゆっくり感想書こうかなと思います。
さてさて、映画の方ですが…。
原作での贔屓キャラ、関口巽さん。
永瀬正敏さんですが、いつも現実と妄想の間を行ったりきたりしてる鬱病の三十路。
気弱な関口君を見事に演じておられました!
京極堂、堤真一さんは文句なしにカッコいい。
どこかのサイトさんが「ちょっと優しい芥川龍之介」とおっしゃってましたが。
まさしくその通り!
着物で本に囲まれた家をうろうろされてるところに何故か色気を感じる私…。
榎木津礼二郎な阿部ちゃんは…まあ阿部ちゃんだな。
もっと明るく真剣に変なこと言って欲しかったなあと思いました。
でも阿部ちゃんがあのパイロット服で明るくされるカーティスさん(by紅の豚)になりそうです。
木場の旦那さん・宮迫さんは…うーん。
もっと身体のがちっとした兄貴タイプなイメージなんですよね〜木場修って。
だからちょっと違うな…と思いました。
まあ、今回の演技は私にとっては可もなく不可もなくですね。
あと敦ちゃん、田中麗奈さん元気良すぎ。可愛いんですけどちょっとイメージ違うかな?
久遠寺家にの面々は、いしだあゆみさんが素晴らしかったです!
原田知世さんも素敵でしたvただもうちょっと「京子」の時ドスをきかせた叫びがよかったと。
「母」の時は文句なしでした…。
妊娠20ヶ月の妊婦に、行方不明の主人、そして消える赤ん坊。
ここに関口君の「あの時」とか旦那さんの「理由」とかいろいろとあったんですが。
原作読んでないと分かりづらい映画だったんではないかなと思います。
京極堂のなが〜〜い説明とか、関口君の記憶とか本来必要な伏線がうまく張りきれていなかったと。
すごく断片的に見えましたね。
腐女子視点で見ると。
関口君がむちゃくちゃ大事にされてる…と思いました。
だって京極堂も榎木津も本来すっごく腰重いんですよ。
なのに関口君にこそ憑物落しが必要だからと行きたくもない久遠寺家へ行く京極堂。
関口君が同じ間違いを犯さないようにと見守りに来る榎木津。
「君はいつも僕の心を乱す」とか
(走っていく関口を見送り)「関口…。」
うおぉおおおおい!!!
結局関口君が大事なんだ…。と。
いろいろ突っ込みどころも多かったですが…面白い映画でした。
というわけで、現在私、京極堂シリーズ4作目「鉄鼠の檻」読破中です。
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